守って守って守りまくる防御力に圧倒される!千田嘉博教授と行くお城ツアー2日目-松坂城編-

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2016年千田ツアー、2日のお城バスツアーの最終地は松坂城(明治になってから松阪になります)。
標高約38メートルの独立した丘陵にある平山城で、蒲生氏郷が築いたお城。
この松坂城は読売新聞の「探訪東海百名城」で、夏休特別企画で3回に渡り取り上げられています。

今回のラスボス的存在ともいえるお城です。
田丸城でみたものとのつながりは、すごく面白かったです。

1日目犬山城
2日目前半・田丸城


ニュースで話題の表門の石垣


力の入り方が特別な感じがする松坂城。
石垣上の木の成長により、石垣が変形し崩壊の危険がある状態なのだそう。
お城の目の前が病院のため、石垣の崩壊の危険性への早急な対応が求められています。

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危険性と対策について『クローズアップ現代』でも取り上げられていました。

これが髙石垣。

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てくてく歩いて行くと、松坂城入り口。

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東門跡の石碑。

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ここからいよいよ見学に入ります。

松坂城の4連続桝形虎口


まずはいただいた資料から。
二の丸と隠居丸横の道が4連続桝形虎口になっています。
熊本城など、数少ないお城にしかない構造です。

「入れるものなら入ってみろ」的な道ですよね。

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こんな感じで直角が4回続いています。(写真は当日の資料より)
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東海百城の記事にはこんなことが書かれています。

「城に攻めこんできた武士たちは枡形の中で地獄を見ることになります」と千田さんはニヤリと笑う。


怖っ!!
先に進むと何があるかわからない恐怖を4回も味わわないといけないらしい。
敵兵にとっては、生きて帰れない地獄道ですね。入りたくない。

まずは一番目の桝形虎口。
目の前が行き止まりで、左右直角の道、どこかで見たことがありませんか?

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田丸城と入り口の形が同じ。(写真は当日の資料より)

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角を曲がると、「本居宣長記念館」が。
実際には場内には本居宣長記は住んでいませんが、なぜかここに移築されていました。
松阪市は本居宣長を強く推しているので、城跡と一緒に見られると便利?なのでしょうか。

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その後、どんどん進んで行くと、直角の道が次々と。
戦国時代は角を曲がるたびに恐怖が募る道。

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石垣も高いので、きっと侵入したら真上から攻められます。

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今は、普通に進んでいくだけの曲がり角。
平和のありがたみを感じます。

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ここからが本丸下段、上段に向かいます。
もう一度図を見ておきましょう。

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まずは下段は横長に広かったです。
そして本丸上段に続く階段があります。

この階段は石段と奥の石垣がかみ合っているため、もともと設計されていた階段なのだとか。
本丸と御殿を行き来する、殿様専用の内階段だったのではないかということです。

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「殿様気分で階段」を使って上段に上がります。他の方は一周回ったところにある階段を利用していたようです。
本丸上段に上がると、さらに1段高い場所があります。
これは突き出した櫓で、本丸の出入り口を厳重に守ったのではないかということ。

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とりあえず登ってみると、天守閣跡という碑。

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ここで、詳しく千田先生が付櫓説を教えてくれました。
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図をもう一度。

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端まで寄ってみましたが、高さが感じられます。
本丸を2段に分け、あえての複雑構造。
その中に見張り台も兼ねた天守まで作って、万が一への徹底ぶりがすごい。
これは攻めたくないお城ですね。

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本丸の防御能力の凄さを味わった後は下っていきます。
見えてくるのは、年代による石垣の違い。
松坂城は増改築が激しく、近代に入ってからも修復されているそうです。
先生が触っているのは、おそらく修復したのではないかと思しき巨石。

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このあたりなどさまざまな年代の石垣をみることができる石垣。

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ここにも立派な松の根で、石垣の変形が見られる場所。
木の根は石垣を押し出してしまうというのがよくわかります。

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松坂城は、本丸の2階建てであることや階段、付け櫓など複雑な構造になっています。
これは敵に侵入されても、天守や本丸が守れるように見張り台として活用したり、いざという時の防御がいろいろ仕込まれていることがわかります。

蒲生氏郷がこのお城を作ったあとに会津の鶴ヶ城を作っていて、本丸に付櫓をつける作りが似ているそうです。
松坂城は増改築の跡もすごいですが、想像以上に複雑構造である点もびっくりです。

最初の桝形虎口だけでも戦意喪失しますが、中に入っても戦う工夫がいっぱい。
今回の見学を踏まえて、もう一度じっくり見学したいお城です。

千田先生ツアーは帰りのバスの中では、質問大会が行われました。
参加者の方が先生に聞きたいことをたくさん質問し、先生が丁寧に答えてくれました。
他の方の質問を聞いているのも、自分とは違う視点で勉強になります。

これぞプロの仕事。三重交通の運転手川口さんの神対応


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今回のバスの運転手さんである川口さんは、プロとしての仕事ぶりを私たちに見せてくれました。
帰りの高速道路は事故渋滞が長く、予定到着時間より1時間以上遅れるかもしれないという悲報を聞きます。

しかし、ここで運転手魂を見せ、迂回して山道を抜けて渋滞が途切れた四日市インターから乗り直すという提案をしてくれました。

まったく動かない高速道路を横目に、知る人ぞ知る山道を走ってくれたおかげで、当初の予定の20分くらいの遅れで済みました。

あとから運転手さんに聞いたら「山道に酔わないようにゆっくり走ったんだけど」という、ドライバーズポイントを教えてくれました。
プロの仕事はすごいですね。

歴史とは関係ありませんが、こうしたプロの仕事ぶりが見られるのもいいですよね。

2日間通して、本当に楽しいツアーでした。
参加者の皆さんともお話ができて、カツイエ.comのことを知っていてくださる方もいて、本当に嬉しかったです。
千田先生、富永先生、名鉄カルチャーセンターさん、読売新聞さんありがとうございました。

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カテゴリ:戦国ネタ