玉城町のおもてなしが温かい!千田嘉博教授と行くお城ツアー2日目-田丸城編-

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千田先生と行くお城ツアー1日目を経て、2日目はバスに乗って三重県の田丸城と松阪城へ。
このバスツアーは大人気ですぐに定員に達したのだとか。

今回は前回に引き続き「連続枡形虎口ツアー」であり、織田信雄がデキる人だったことを味わうツアー。

1つ目の田丸城は、北畠氏が作ったお城ですが、東海百城によると、小牧・長久手の戦い以降、南伊勢を秀吉へ割譲するまでこのお城を重要拠点としていた信雄。
安土城の天守の試作品を作らせていたかもしれないなど、信雄の大幅改修した足跡が伺えるとのこと(読売新聞の探訪 東海百城より)。

2つ目の松阪城は、時代の違う石垣を見ることができ、熊本城など数少ないお城でしか見られない『4連続枡形』が見どころ。
織田家の第3の拠点だったお城のようです。

そんな2つのお城を千田先生の解説付きで回るのですが、今回も最高の内容でした。



千田先生バスツアーはバスの中も城講義


昨年に続き、千田先生のバスツアーはバスの中でも千田先生の講座が聞けます。
ちょっと喋るつもりが、アツく、わかりやすく説明をしてくださる先生。

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道中は現在連載中の「探訪東海百城」の田丸城、松坂城の資料をいただき、見どころなどを学びます。
バスを走らせること1時間半。

まずは田丸城のある玉城町に到着しました。
なんと町長さん自らご挨拶を買って出てくださり、ご当地キャラ「たままるくん」もお出迎え。
役場のお手洗いも一時的に使わせていただくなど、手厚いおもてなしを頂きました。

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さらにおもてなしは続き、文化財指定を受けている「旧田丸城三ノ丸奥書院」を特別に開放いただき、お弁当を食べる場所として貸していただけることに。

普通は文化財で、しかも汚される危険性のある飲食なんてできません・・・。
寄り合い所ではなく、文化財です。

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町長さんのご挨拶。
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今日のためにと、特別な掛け軸も展示いただけました。

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その上、寒いだろうと温かいお茶を出していただいたり、エコバックに入った田丸町のパンフレットやタオルなどのお土産もご用意いただきました。こんなに迎えていただけると本当に嬉しくなりますね。

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入っていた玉城町ふるさと納税のパンフレットを見て、真剣に納税を検討するほど好感度がうなぎのぼりです。


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松阪牛をはじめ、玉城豚、伊勢外宮に奉納している玉城豚を使ったハムやソーセージ、お城最中など美味しそうなものが1万円の路コースから用意されています。食材も非常に豊かな町、熊野古道への出立の地、玉城町。
はい、町のPRもしてしまいましたが、歴史に戻ります。

想像以上に大きくてびっくりの田丸城


バスの中で聞いたところ、田丸城に行ったことがあるのは3名ほどでした。
そのくらい、今回が初めてという方が多いお城。

田丸城は以下のような感じ。
パンフレットには面積は16万平方米とあり、大きな三の丸、本丸、二の丸、北の丸という構成です。
信雄の功績は二の丸から本丸へ続く通路を作り、大きく戦える城に作り変えたことなのだとか。

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三の丸のほうに先程お弁当を食べた奥書院があり、町役場があります。
町役場の駐車場にもお城の石垣があります。

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このように矢穴がある石も。

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まずはみんなで二の門跡から本丸へ向かいます。
教育委員会の方によるナビゲートのもと、小学校を特別に通らせていただきました。
進んでいく道中も枡形になっていました。
勾配があり、高いところへ登っている感覚が体感できました。

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本丸に到着。目の前の石垣に木がありますが、これは桜の木だそう。

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幻なのか天守が見えます。
これは冬季限定のイルミネーションなんだそうで、固定の模擬天守ではありません。

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ここからもっと枡形虎口が続いていきます。

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直角の道。

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算木積みの石垣。
可児市の石垣積み体験で習ったアレです。

算木積みは強度が強い積み方と言われていますが、実は熊本城は算木積みの部分とそうではない部分が混じっているそうです。
そのため一概に、算木積みは強度が強いとは言えないとお話されていました。

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鏡石。
バスで教えていただいた、太陽みたいなまじない要素かと思しきものも確認。

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栗石が突き出してしまった場所。
手を突っ込むと空洞になっているらしく、「イタリアの真実の口じゃないですけどね(笑)」と冗談を交えて解説していただきました。

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頂上に到着。イルミネーションのご案内の看板。

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イルミネーションはキレイですが、昼間はちょっとユルい感じ。
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なぜか忍び。忍者の手作り顔ハメもありました。
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ここが信雄ポイント。

信雄が城主になってから三層の天守を作りましたが、なぜか一段地中に埋まっています。
これは犬山城の入り口のような、吹き抜け式の天守で、安土城の入り口のようなものではないかという解説が。
探訪東海百城「信雄の城 安土以前最古の天守か<信長の次男1>」でも「安土城の試作品」を信雄が作っていたかもしれないと書いてありました。
「ただの一段低い場所」では終われないポイントなんですね。


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向こうに見えるのは伊勢湾。

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スペシャルポイントは石垣修復現場での講義


町を上げてのおもてなしの最大級は、現在石垣修復中の場所をみせていただいたこと。
実際に積まれている石垣の断面をみたのは初めて。
ここで先生の講義。実際の修復現場の講義
これは感動です。

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その後は礼儀正しい野球部くんの練習しているグラウンドを通り、北の丸へ。
左のほうが増築された石垣。

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池。
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「土塁ですよ」と示してくれる看板。

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堀がキレイに草刈りがしてあったのは、町の方のご好意。

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バスの中で教育委員会の方がご挨拶。
最後までツアーにお付き合い頂きました。
温かいおもてなしがたくさんあって、田丸城見学を満喫できました。
ありがとうございます!

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今回は初めての田丸城でしたが、こんなに大きなお城だとは知りませんでした。
そして何連続にも続く枡形虎口、深い土塁など地形を活かした防御力の高さも感じられます。
信雄が安土城のプロトタイプを作ったかもしれない天守の跡や、改修履歴を石垣からチェックできる点もみごたえがありました。

そして、町の人のおもてなし。
歴史を楽しめて、訪れた町のことも好きになれるのが史跡巡りの良いところだと思います。

そこに参加者用の富永先生手作りの資料、千田先生の解説がついてくる。
読売新聞の記事のイメージが立体化して、記事を何度も読み返してしまいます。

新聞の連載からのリアルツアー、最強ですね。
もう締めみたいな書き方をしていますが、まだ続きます!

次は熊本城並の4連続枡形虎口が見られる松坂城です。

参加者の植田さんのブログ記事は、しっかりと講義がまとめられていてわかりやすいです!

千田教授と行く三重県の田丸城 城壁の内側はこうなっていた – 歴史のマンガ・ゲーム



この記事を書いた人

北村 美桂
北村 美桂
岐阜県出身。約10年のWEB編集・ライターを経て、2013年から独立。「名古屋歴史ナイト」という歴史イベントも主宰。詳しく知りたい方はコチラ
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カテゴリ:戦国ネタ