2016年の千田ツアーは連続桝形虎口特集!豊臣秀次の改修履歴を味わう犬山城

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昨年に引き続き、読売新聞さん×名鉄カルチャーセンターさんの千田嘉博先生と行く歴史旅ツアー2日間。
1日目は犬山城、2日目はバスに乗って三重県の田丸城、松坂城をめぐりました。

今回は2日とも「連続桝形虎口」がキモになるお城。
連続桝形虎口といえば、代表的なお城は熊本城。
道をジグザグさせることで死角を作り、敵が侵入しにくい代表的な設計。

勝手に称するならば[クネクネロード]をいかに読み解き味わうか、とても勉強になりました。

千田先生と行くツアーは、毎年超豪華。
NHKの趣味どき!の「お城へ行こう」の松村さんの気分になれますね。
モノマネできないけど。

まずは盛りだくさんの犬山城で巡ったっ所をご紹介します!



名鉄犬山ホテルで講義


今回は名鉄犬山ホテルが会場です。
犬山駅から徒歩10分、犬山城は真後ろにあるというナイスロケーション。



MEITETSU INUYMA HOTEL。
書いてみただけです。



上から二番目に案内があります!
この日は犬山祭のユネスコ無形文化財登録記念祝賀会もお隣の部屋でありました。



案内表示もちゃんとでています。



ここが会場。
去年よりなんか立派!!

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お客様は10分前行動で集まるデキる方ばかりで、時間通りにスタートしました。

講義で犬山城の連続桝形虎口について知る


千田先生登場です!!
スライドの犬山城の写真が素敵です。
新緑の季節もキレイですね。

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無知がバレますが、現存天守のお城であること、小牧・長久手の戦いのときに秀吉が陣取った場所であることくらいしか、見どころがいまいちわかっていませんでした。
あとは木曽川とのロケーションが美しいとか。。。

今回はどこに見どころがあるのか、千田先生のお話がとても楽しみで。
お話を聞いていくと、ポイントは一本道にみえるかのような大手道。

一般的なお城は本丸、二の丸、三の丸と各曲輪が序列化されていて、それぞれを通ってからしか本丸にアクセス出来ないようになっています。

犬山城は枡形大手道からそれぞれの曲輪にアクセスできるようになっている作りは、信長・秀吉時代によくある形なのだそう。

犬山城の大手道はたくさんの門を使って、微妙に桝形虎口が連続しています。
短いスパンで門を置きすぎ!と思うほどです。

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敵に侵入されないように工夫がなされているとは。

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こちらでの講義は犬山城は織田家の祖先が作った砦が始まりで、その時代では石垣もなく当然立派な天守も建っていない。
今の犬山城は、何回かリフォームされて今のような形になったという「改修履歴」を読むことがポイントなのだとか。

まずは、信長のおじさんの改修履歴。
1537年代の天文期に現存する天守の2階までが作られたと考えられています。
この時代は石垣で城は作られていません。

そして江戸時代に入ってからは成瀬家が当主となります。
その頃の城は、二の丸などを通って本丸へ行くという城作りがメジャー。
しかし、実際は門を使った連続桝形虎口。

このどちらでもない誰かの改修がキーポイントになっているのではないか。
その改修のキーポイントが、小牧・長久手の戦いで池田恒興が奪取してからは豊臣家が入っていた犬山城。
一瞬織田信雄が治めますが、改易されてからは豊臣秀次が統治します。

天守の中の改築した履歴がわかる柱などなど、秀次時代(1580年頃の天正時代)の城作りの特徴がいくつか見られるとお話されていました。
フィールドワークで「秀次時代の足跡を探す」感じなりそうです!

そのあと富永商太先生の講義もありましたが、なんと雑用係としての仕事を仰せつかり中座・・・
結局お話は聞けておりませんが、安土城の復元図の時天主台はかけづくりであったということがわかり、唯一復元図でかけづくりで表現しているというお話でした。

講義の内容などなどは、参加されていた植田さんの記事がとてもまとまっております!
クオリティが高くて、読みやすい。こういう風にまとめたいものです。

千田教授と歩く犬山城:実戦的で特徴的な縄張り – 歴史のマンガ・ゲーム
枡形大手道と序列化された郭で何重にも止めるのは慶長期の城によく見られる …



秀次時代の犬山城を見に行くフィールドワーク


さて、ワクワクする千田先生とのフィールドワーク。
ホテルを出てさっそく犬山城へではなく、裏手の山にいきます。

これがGoogleマップの犬山城。

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そしてこちらが江戸時代1740年ごろの犬山城の地図。
まずは犬山城の切岸跡を見に行きます。


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切岸はものすごく高く、木曽川から攻めることは難しいことがわかります。

その後は名鉄犬山ホテルに戻り、なぜか職員駐車場へ。
Google マップはこちら。


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しかしこの場所、外堀だった場所なんだそうです!


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堀の中で講義を聞く不思議。


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なかなかこんなところまで見に来れないですよね。


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いよいよ犬山城へ


犬山城に来ました。
例の連続桝形虎口的な大手道を確認できますね。ワクワク。

まずは堀の説明と、石垣の修復履歴を積み方でチェック。


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そして黒門付近の礎石あとから、どういう向きで門がついていたかを推測できると教えていただきました。
門の礎石から桝形虎口が浮かび上がります。

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そこまでジグザグがハッキリしていないのですが、桝形虎口になっている形状は感じられました。


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外国人の方のお名前が目立つ垂れ幕。


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そして天守へ入ります。
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紅葉が美しい。

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なんと豪華に城の中でも熱血講義!!
先生に質問を色々ぶつけられるので、みなさん聞いてみたいことをいろいろ聞いていました。

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特に見どころはこの2階の柱の修復あと。
このボコボコしたのが修復前。戦国時代は釿(ちょうな)で柱を削っていたため、ボコボコになってしまうという跡。

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こちらは、時代が進み今のような鉋でキレイにされた柱。
さすがに修復していかないといけないのでしかたありませんが、こんなところにも履歴を確認できるとは。

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そして出口付近のところも大注目。
これは最近小牧山城の発掘のときに入り口の形が穴蔵式だったという記事がでていましたが、犬山城にもその足跡が。
この柱、よーくみると石垣に沿っていてかけづくりになっています。

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犬山城の入り口は穴蔵のようになっていますが、実はこれは安土城、小牧山城もこのタイプだったとのこと。
詳しくは12月11日のYOMIURIOnlineの記事を御覧ください。

安土城の入り口がかけ作りというのは、富永先生が描いた復元図も・・・ですよね。
ホントにかけ作りだ!!バシャバシャ写真を撮りました。

見どころは天守からの木曽川などの眺めだと思っていました。

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しかし、犬山城には桝形虎口、秀次時代のなごり、改修履歴など見るべきポイントがたくさんあるとは!
改修履歴を考えると、建築のトレンドみたいなものかなと思うと個人的にはスンナリいきます。
30年位前の家と今の家のスタンダードって違いますよね。

お城もそういう風に見ると楽しめるのかと、新たな視点が得られました。
参加者のみなさんともちょこちょこお話できて、交流できたのもすごく楽しかったです。

そして次は三重県の田丸城、松坂城についてもお伝えします!

この記事を書いた人

北村 美桂
北村 美桂
岐阜県出身。約10年のWEB編集・ライターを経て、2013年から独立。「名古屋歴史ナイト」という歴史イベントも主宰。詳しく知りたい方はコチラ
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カテゴリ:戦国ネタ