そもそもラブレターって何目的?という疑問が払拭された「寺山修司のラブレター」



寺山修司の作品はたいして読んだことがないものの、ラブレターってどんな風に書かれているの?という興味で手にとったら。

自分に書かれたわけではないけど、めっちゃ胸キュンしてしまいました。
寺山修司すごいわー。

きっとラブレターなんて書いたことがある人はそんなにいないと思いますが、
もし書くとしたら参考になる本というか、自分がラブレターを書きたくなってしまう内容ですよ。

アートディレクションは増田セバスチャン


きゃりーぱみゅぱみゅのアートディレクションで有名な増田セバスチャンがアートディレクションを行ったということで、とってもかわいらしいデザイン。こういうオトメな装丁はいいですね。


ラブレターの疑問


そもそもラブレターって何のために書くのかがわかりませんでした。

「付き合ってくれ」とか何かしらの要求を伝えるために書くなら、「何も手紙でなくてもいいのでは」と思っていたからです。

しかし、この本を読んでみると寺山修司のラブレターの目的は「コミュニケーションを依頼する」ものだったように思います。
温度感的には、メールやLINEの交換みたいなものですかね。

例1:相手が仕事で遠くに行ってる時に書いた手紙

「◯◯へ 


仕事はどうですか?



(自分の近況)



(その人が帰ってきたらやりたいこと3~4個)



早く会いたい的な締め。ちょっとボケる



もう一回なんか会いたいとかそういうことをいう。



終わり



ザックリ構成するとこんなかんじ。
つまり、単にいろいろな意味で「好き」とか「会いたい」をただ言いたいだけであるのがラブレターの役割のようです。

LINEとかでは短文過ぎて、こんな情緒ある長いものを出したら、違和感感じてしまいそう。
だけど、この分量なら1~2枚の便箋ですかね。

これは手紙ならではの味が出てますね。


相手をキュンとさせるには、ボケのクオリティ・コントロールがカギ


つまり、女々しいんです。
ラブレターって。

ああ、好きだ、会いたい、恋しい的な感情を文字にするわけですから。
心の声を噛み砕くこと無く、直に聞いたら誰でも冷めちゃうと思います。

そんな女々しいものをいかにキュンとさせるか。
そう思うとほんっとにラブレターってむずかしいですね。

寺山修司のラブレターのすごいところは、寺山修司が文章の天才だからなのかもしれないのですが、そんな女々しい事を言っていても刺さっちゃうところです。

どこで刺さったかというと、例1の文例でいうと、「出来の悪いボケ」部分なんです。

さっきまで「会いたい」とかなんとかいっておきながら、なんかボケるんです。
このボケの出来の悪さがまた、かわいくて。

「あ、今これ照れたな」
と勝手に解釈できて、ちょっと可笑しくなりました。

と、相手の手中にまんまとハマるわけなんですが。
この閑話休題、変拍子部分をいかに「ヘタウマ」に「正直」に作りこむかが、ポイントではないかと思ったわけです。

狙ってやってたら天才ですが、たぶん狙ってないピュアな手紙であればなんでも嬉しいと思うんですよね。
呪いの手紙とかでない限り。


そんなわけで、人の手紙見てキュンとしたという話でした。
この本を読むと確実にラブレター、もらってみたくなります。

女性に何かサプライズを考えている男性は、ぜひラブレター書いてみてはいかがでしょうか。
笑われたりしながらも、結果的に喜ばれると思います。

この記事を書いた人

北村 美桂
北村 美桂
岐阜県出身。約10年のWEB編集・ライターを経て、2013年から独立。「名古屋歴史ナイト」という歴史イベントも主宰。詳しく知りたい方はコチラ
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カテゴリ:毎日カツイエ